皆さん、こんにちは!訪日インバウンドの流れや傾向を追いかけているunbotの編集部です。前回までは、各人気観光スポットを中心に地域・国別の訪日外国人客の動向の分析をお届けしてまいりました。今回は「インバウンドアナリティクス+」の新機能としてリリースされた「エリア密集マップ」を用いて、人気観光スポットの人流詳細を観察してみましたので、その結果をお届けしたいと思います。
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▼目次
01.特定エリア内のGPS発信場所を可視化し、密集度を測定
02.エリア、期間、範囲、時間、国籍など多様に「密集度」を分析可能
03.ターゲットにした訪日外国人へ広告配信
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日本へ旅行に来た外国人は、どこに集まっているのか?
どの国の旅行者が、いつ、どこに多く滞在しているか?
そうした問いを解決できる新機能「[インバウンド] エリア密集マップ」が、2025年6月末より提供開始されました。
この「エリア密集マップ」は、クロスロケーションズ株式会社が自社開発の人流データ分析プラットフォーム「Location AI Platform」の中の、訪日外国人旅行者の動向を可視化する「インバウンドアナリティクス+」の新機能として提供されています。
世界42億台のスマートフォンから取得された位置情報データを基盤として、訪日前の居住国を判定。そのうち、国内で検知された月間9,300万IDの訪日外国人スマートフォンデータを活用し、特定エリア内のGPS発信場所が可視化され、密集度を測定しています。国内で検知できる訪日外国人スマホID数も、今後増加していく予定です。
分析したいエリアの人流データを、どのように見ることができるのか?実際に「エリア密集マップ」を使ってみましょう。
「エリア密集マップ」は、このように地図が表示されています。
まずは分析したいエリアの中心を地図上でクリック。例えば、東京でも訪日外国人に屈指の人気スポット・浅草雷門周辺を中心に設定してみます。
すると、雷門を中心に赤い点線で円が描かれます。左側のメニューで対象エリアの半径を100mの狭域から、5kmの広域まで設定することができます。ほか、分析期間、曜日、時間帯、訪日外国人の居住地域を限定することなどが可能ですが、ひとまず6月の週末の密集度を分析してみると…。
そして、30秒~1分ほどで、サーモグラフィのような「エリア密集度」が明らかになります。浅草エリア周辺だと、やはり雷門~浅草寺につながる仲見世商店街にかなりの人流があることがわかります。
地図を拡大していくと、分析期間に訪日外国人が多く密集しているホテルやお店なども。これはエリア、曜日や時間帯、人種などによっても変わってくる可能性もあり、例えば新規出店の際の立地検討の際や、最適な販促エリアの割り出しが可能になりそうです。
これは大きなイベントのときにも役に立つ可能性があります。例えば訪日外国人にも人気の高い隅田川花火大会。花火があがっていた時間帯は昨年7月27日の19:00-20:30でしたが、その前後に訪日外国人がどのような地点に密集していたかを分析してみると…。
前述の今年6月末よりも仲見世通りの人流が減り、隅田川沿いに多くの人が集まっていることが分かります。周辺店舗のみならず、自治体などイベント主催者にとっても、開始前・開始後の効率的な人流の誘導や、観覧マップ作成、観覧席の設置などの立案に一役買うかもしれません。
「エリア密集マップ」はもちろん東京のみならず、日本全国の訪日外国人”密集度”を分析することが可能です。
このように「インバウンドアナリティクス+」で可視化・分析した訪日外国人のデータを活用し、該当する旅行者のスマートフォンに対して直接広告を配信することが可能です。訪日外国人が日本国内でスマホアプリを開いた際に広告を配信し、広告配信後の観光地来訪や店舗来店を分析することで、「見える」から「届ける」までを一貫して実現します。
これによって、商業施設などにどのような国籍の訪日外国人が、どのようなエリアを経由して来訪しているかを分析したり、根拠をもって広告などの施策に活かしたりすることが可能になります。さらに自治体などの戦略的な誘致活動や、観光政策のエビデンスとして活用いただくことができます。
当社unbotではそうした訪日旅行客の旅中におけるリアルな行動態様を、「インバウンドアナリティクス+」を提供するクロスロケーションズ株式会社と共同で研究、効果的なマーケティング施策のご支援を推進しています。
訪日旅行客の旅中動態を踏まえた企業の訪日インバウンド市場におけるマーケティング活動のDX(デジタルトランスフォーメーション)や、より効果的なデータ活用にご興味がある担当者様は、気軽にお問い合わせください!
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社unbot
訪日インバウンド事業担当:梅里 亮大
E-mail:jp_sales@unbot.co.jp
クロスロケーションズ株式会社
セールス担当:杉山啓之
E-mail:hiroyuki.sugiyama@x-locations.com
●クロスロケーションズ株式会社について
「多種多様な位置情報や空間情報を意味のある形で結合・解析・視覚化し、誰でも活用できるようにすること」をミッションとしています。位置情報ビッグデータをAIが解析・視覚化する独自技術である「Location Engine™」の開発とビジネス活用クラウド型プラットフォーム「Location AI Platform®」、クラウドサービス「人流アナリティクス®」などの開発および、人流データの活用による企業のビジネス拡大を支援する「Location Marketing Service」、インバウンドデータを活用した広告配信、分析サービスの「Inbound Marketing Service」の提供により、‟ロケーションテック”を推進しています。
社名:クロスロケーションズ株式会社
URL:https://www.x-locations.com/
代表者:代表取締役 小尾 一介
所在地:東京都渋谷区恵比寿南1-2-9 小林ビル6F
事業内容:
位置情報ビッグデータ解析エンジン「Location Engine™」の開発とビジネス活用クラウド型プラットフォーム「Location AI Platform®」、クラウドサービス「人流アナリティクス®」の開発・提供。次世代の位置情報マーケティングサービス「Location Marketing Service」並びにグローバル人流データを活用した「Inbound Marketing Service」の提供。
●同社の提供する位置情報分析データについて
同社の提供するデータは、ユーザーの許諾を得たスマートフォンアプリからの位置情報データで、ユーザーから個人情報を紐づけない形で完全匿名化の上、分析利用を目的に第三者利用について許諾を得たデータのみを利用しています。
(https://www.x-locations.com/privacy-policy/)
分析結果の適格性を担保するため、「元データの偏り(特定キャリアの特定アプリ)」を排除して、全携帯キャリアユーザーの多数のアプリからのデータを完全匿名化して利用しています。当社独自開発の分析エンジンである「Location Engine™」は端末ID、緯度経度情報、タイムスタンプを直接に地図・施設情報と連携して分析することで「メッシュ型位置情報データでの分析」では困難なピンポイントでの分析データも提供することが可能となっています。